C・C++の循環キュー(circular queue)
このレッスンでは、Cの循環配列とC++のstd::queueで、先入れ先出しのキューを実装します。
はじめに
キュー(queue)は先入れ先出し(FIFO)のルールで動きます。普通の配列で実装すると、要素を取り出すたびに残りの要素を前に詰めなければなりません。循環キュー(circular buffer)は、インデックスを先頭に戻して空いた位置を再利用することで、この問題を解決します。
大切なポイント
- 操作を書く前に、データ構造で常に成り立つべき条件(不変条件、invariant)を決めましょう。
- 空のとき、満杯のとき、メモリ確保に失敗したときもきちんと処理しましょう。
- 各操作の計算量とメモリ管理を、あわせて評価しましょう。
動きで理解する
enqueueとdequeueを試すと、要素が到着した順番どおりに出ていくことがわかります。
CとC++のコード例
C
main.c
#include <stdio.h>
typedef struct {
int data[4];
int head;
int size;
} Queue;
int push(Queue *queue, int value) {
if (queue->size == 4) return 0;
int tail = (queue->head + queue->size) % 4;
queue->data[tail] = value;
++queue->size;
return 1;
}
int pop(Queue *queue, int *value) {
if (queue->size == 0) return 0;
*value = queue->data[queue->head];
queue->head = (queue->head + 1) % 4;
--queue->size;
return 1;
}
int main(void) {
Queue queue = {{0}, 0, 0};
int value;
push(&queue, 7);
push(&queue, 9);
pop(&queue, &value);
printf("%d\n", value);
}
7
C++
main.cpp
#include <iostream>
#include <queue>
int main() {
std::queue<int> values;
values.push(7);
values.push(9);
std::cout << values.front() << '\n';
values.pop();
}
7
CとC++の比較
Cのキューは先頭の位置headと要素数sizeを保存します。新しい要素の位置は余りの計算(head + size) % 4で求めるので、配列の末尾に達するとインデックスは自動で先頭に戻ります。C++のstd::queueはコンテナアダプター(container adapter)で、front、push、popの操作が最初から用意されています。
C
データ(struct)と操作は分かれていて、メモリは手作業で確保・解放します。
C++
クラスとコンテナが、データの正しさを守り、リソースを自分で管理します。
発展問題
両方のバージョンを実行し、コードを書き換えて、それぞれの言語がもたらす安全性の違いを観察しましょう。
- 空の状態と、容量の上限に達したときのテストを追加しましょう。
- メモリを解放する処理を書き、メモリリークがないか確認しましょう。
- 標準ライブラリの対応するコンテナと計算量を比べましょう。
チャレンジで練習する
このレッスンの内容を使って実際の問題を解きましょう。各チャレンジはブラウザで動き、すぐにテストされ、AI のレビューも受けられます。
すべてのチャレンジ